Field Engineer
Interview02
アイデアをカタチにする――
そこにやりがいを感じている。
白石 岳
高等専門学校(機械工学科)卒
- Profile
- 進学の際に「どうせなら人と違うことがしたい」と一念発起して高等専門学校へ。そこから、材料を加工して何かをつくりあげていくという“機械いじり”に目覚めた。ロボットコンテストにも参加し、仲間と一緒にアイデアとデザインに注力したユニークな“動物の動きを忠実に再現したロボット”を作成した。
高専時代、機械いじりの楽しさを知った
中学校までは機械にはあまり接点がなかったのですが、進学するにあたって「本格的な設備などを使いながら、実際に手を動かしてモノをつくってみたい」と高等専門学校に行くことにしました。そうしたら、予想以上におもしろくて“ドハマり”しました。とくに、金属の板に寸法を書いて、その図形どおりに切断したり、穴をあけたりして、だんだんモノが出来上がっていくのが楽しかったです。
仲間と一緒にロボットコンテストにも5年間参加したのですが、皆でアイデアを出し合ってロボットをつくったのは忘れられない思い出です。残念ながらコンテストでの成績は振るわなかったですが、「人に魅力的な機器をつくる」ということにチャレンジできたのが、今の仕事の礎になっているような気がします。
3D CADに出会えたことに、感謝
ロボットコンテストに出る時に、当時から主流になっていた3D CADを学びました。最初は「学ばないと置いていかれてしまう」という義務感のようなものから始めたのですが、勉強してみると、モノをつくるパーツが立体的なので、その組み合わせが考えやすく、これは非常に便利だと以降、夢中で勉強しました。そのおかげで現在の仕事も3D CADが大いに役立っていて、例えばホームドアを動かすベルトのたわみを点検する際に使用するオリジナル工具など、実際に作業していて気付いたことを踏まえた工具をつくっています。
チームでつくるから、アイデアは尽きない
3D CADを使える人が限られているので、実際に形にするのは私やほかの部署の人で担当しているのですが、アイデア自体は皆さんからつぎつぎと出てきます。例えば、ホームドアの開閉を滑らかにするためにグリスを注油しているのですが、そのグリスを入れるための工具が円筒なので、ホームをころころ転がってしまう可能性が十分あり、危険だという意見が出ました。だったら転がらないように四角形のでっぱりを付ければいいんじゃないか…と、どんどんアイデアが出てきて、実際にオリジナル工具をつくりました。こんな風に、皆さんから出てくるアイデアを次々に形にしていくのも楽しいです。
何より大切なのは「安全」なこと
ご存知のとおり、ホームドアの点検作業や故障対応は線路に近いところで実施します。なので作業者自身がうっかりしていると、工具を落としてしまったり、最悪の場合は作業者が落ちてしまう可能性があります。地面までは1メートル以上あるので、大けがをしてしまうかもしれません。ですから、電車が走っている時はもちろん、終電後の時間帯であっても集中を切らすことはないですし、常にみんなで安全を確認しています。何しろ、ホームドアは利用者の「安全」のために取り付けられているのです。そのメンテナンスを担当する私たちも「安全」をおろそかにはできません。
この会社の魅力は自分たちで
“トライ&エラー”をできること
ホームドアは電車の運行に非常に密接に関係しているため、電車を停めないように作業をするという厳しいルールが設定されています。私たちは、それに則って作業をしているのですが、それが遂行できること、無事故で作業できることは、実はすごいことなんじゃないかと考えています。それができるのは、JR-MSには自分たちで自主的に作業をもっと改善していこうという意気込みがあるからだと思っています。いわば“トライ&エラー”を自分たちの手でできるところが、この会社の魅力ではないでしょうか。
Field Engineer Interview
JR-MSで「働く人」
仕事に、機械にひたむきになれる、その理由